落ち着けオレ、これは単なる肩車だ。呪文のように言い聞かせても、トリコの中の男の純情というものが暴走を始めてかけている。
ハントに出たのはいつもの如く。同行者もいつもの如く。
目的地に到着し、トリコと小松の目の前に捕獲レベルは決して高くないリンゴ系の果物が実っている。太陽の林檎と呼ばれ黄金に輝く果実が今回のターゲットだ。撓わに実っているので少し木を揺らすだけで落ちてくるだろう。
「じゃあオレが木を揺らすから、小松が受け止めろよ」
難しいのは、とても傷つきやすく割れやすいため、慎重に受け止めねばならないというだけだ。
「無理ですっ、ほんの少しの傷でも味が落ちるっていうじゃないですか!」
どうせならベストの物が食べたいという小松の言葉も尤もだが、トリコの身長でも届く範囲に実はない。
「でもオレが木に登ると折れるしな」
「じゃあ、トリコさんが肩車してくださいよ、ほらボクちゃんと手袋だって持ってますし、傷つけず収穫します!」
というような経過で肩車になったのだが、開始1分と経たないうちにトリコは後悔していた。
なぜなら小松の太ももがトリコの両頬を攻めるからだ。
意外と柔らかく(比較対象は自分なので絶対評価ではない)、きゅっと締め付けられたりするだけで、トリコの胸もきゅっと締め付けられた。
『心臓に悪いぜ』
思わず小松の股間に顔を埋めたらこんな感じかと想像したのがいけなかった。
首筋に温もりを伴ったリアルな感触。
小松が手を伸ばす度に押し付けられる股間に、首の付け根に当たっているのが解る。勿論、例のアレだ。
「や、トリコさん!そんなに揺らさないでくださいっ」
少し焦ったような小松の声が最後通牒で、トリコの中で理性が焼き切れる音がした。
快楽を逃そうと必死に足に力を入れているらしいが、柔らかくトリコの頭を挟むだけだ。
その滑らかな内股の付け根を舌で愛撫すれば甘い嬌声が上がる。
『あっ、トリコさんもっと…、こっち』
『なんだよ、小松。こんなに硬くしやがって、ちったぁ我慢しろよ』
『やっ、そんなに揺さぶらないでくださいっ』
『ははは、その割には美味そうに食いついてるくせによ』
目の前には白い肌を赤く染め体を開く小松。恥じらいからか視線を逸らしてもエロさを兼ねた身体は快楽に正直だった。
『ほらよ、イっちまえ』
トリコが律動を早めれば小松からは甘い声が途切れる事なく漏れ……。
「ちょっとトリコさん真面目にやってくださいっ! もっとじっとしてくれないと取れません! それにもっとこっちですって」
まるで手綱を引くように小松がトリコの髪を引っ張る。
「ほら、揺らさないってば!!」
パシンと頭まで叩かれたが、先程から繰り広げられている妄想はまさしくフィニッシュで。(ちなみに自分が)
果実を採ろうと必死な小松が、先程からまったく役立たずのトリコに苛立ちの怒号を発する。
「もうっ!! トリコさん前かがみにならないでくださいっっ」
『くそっ小松め、人の気も知らないで!!!!』
何故に前かがみなのかは、まさしく男の事情というやつなのだが小松に責任はない。
とりあえずこの太もも地獄から…いや天国から解放されない限り妄想からは解放されそうにないのであった。
某所でですね、ものすごく素敵なイラストがあって、もう妄想が止まらず…。何時間でもそのイラストを見ては、人生を踏み外してにやついてられるのですが、小松の太ももに悶々とするトリコさんが可愛いくて!
この後は押し倒すか茂みにでも隠れて一人で致すか、考えるだけで楽しいです。←変態です。
NOVEL TOP