藤岡ハルヒの憂鬱 二人の結婚式編




 もちろん今日も営業中。常連の姫が双子に話しかける。
「もし、お二方が結婚式をなさるならどんなプランになさいますの?」
 彼女には婚約者がいて、高等部を卒業後すぐにでも結婚式と披露宴が控えている。そんな彼女が二人に尋ねた動機は、双子であってもお互い結婚式をするとなれば好みもあるだろうとの純粋な好奇心。
「そーだねー。母の時は五千人規模だったからー。お婆さまは僕達に一万人規模でしなさいって言ってるよねー」
 馨が、今からリストアップしなくちゃね。そう言いつつ片割れを見つめると光は恭しく馨の手を取る。
「やっぱ僕ら後継ぎだしさー、大規模にしなくちゃね。で、馨は母デザインのウェディングドレスで僕がタキシードね。あと、キャンドルサービスに何時間かかるかなーとか考えたりさぁ」
「お色直しは15回はしないとねー」
 うっとりと互いを見つめる双子に姫達の瞳も輝く。
「まぁ、それは楽しみですわ、是非ご招待してくださいませね?」
 いつのまにか、二人が結婚する事になってますが? と、ハルヒの視線には誰も気付きはしない。


「でも馨は何も着てない方がキレイだけどね」
「やだ、光。皆が聞いてるよ……」
 光の囁くような仕草に馨が頬を染める。もちろん営業中だからして、皆に見えるように角度も計算ずくだ。唇を寄せるような二人に歓声が上がる。
「きゃー、永遠の愛よー」
「いつもより神聖なお二人ですわー」


 一万人の招待客が入れる会場ってどこ? それと当たり前のように光と馨の二人が結婚ってどういう事? おまけにキャンドルサービスに一体何日掛けるつもり? 
 ハルヒの憂欝は続く。









拍手のログです。微妙に加筆。残っているのと残ってないのがあったりでPC内捜索・・・。ずさんすぎて涙出ます。しかし二人の営業中をじかで見れるハルヒや姫が羨ましい今日この頃(末期)



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